馬鹿の世界の点景になりたい。

qinggengcai

のりもの、を定義づける 2/2


人を除くもの。

    江戸幕府は、架橋も渡し舟も禁じた。
    箱根八里は馬でも越すが、
    越すに越されぬ大井川。

    大井川を渡河する際には、
    馬や人足による川越し(かわごし)によるほかはなかった。

    例えば、客をパレットに乗せて、
    複数の人足で担いだときには、
    川越しはのりものになる。

    人足が客を肩車で担いで、
    向こう岸に渡したときには、
    川越しはのりものとは呼ばない。

    のりものは、「乗り物」だから。
    つまり、人は、物ではない。

    駕籠(かご)も人力車も、のりものだが、
    駕籠屋や車夫をのりものとは呼ばない。
    動力は人であっても構わないが、
    のりものは、物に乗らなければならない。

    物とは、人を除くもの。
    では、のりもの、というときには、
    馬は、物として扱われることになる。


移動するもの。
あるいは、移動するときの身体的感覚を楽しむもの。

    不可欠で、最も重要な要素だと思う。
    そんなものは省略してもいいだろう。
    僕は、余計なことを考えたい。


および、その用法。

    浮き輪はのりものではないが、
    浮き輪にお尻をはめて海に浮かべば、
    浮き輪はのりものだ。

    のりものは、僕たちの身体性と、
    不可分に結びつく。
    のりものとしての使い方が、
    のりものを生む。

    ドアはのりものではないが、
    『タイタニック』で、
    ケイト・ウィンスレットが乗っていた木製のドアはのりものだ。

    しかし、ディカプリオにとっては、
    のりものではない。

    150119.jpg







  1. 2015年03月10日 14:07 |
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6

コメント

身体を「物」に乗せて移動する。
そういう用途で「のりもの」になる。

う~む…変な想像してしまいました……υ

誰だか分からない死体が地面に置かれてある。
二人の者がその死体の腕をつかんで引きずっている。
その引きずられている死体の上にまたがって乗り、移動する者。

すべてが人で構成された「のりもの」。
う~む…これはいずれ詩にしようと思います……υ

  1. 2015/03/10(火) 16:44:52 |
  2. URL |
  3. 小奈鳩ユウ #0TSJikig
  4. [ 編集 ]

ユウさん、こんにちは。

その儀式は、のりものではありませんてばw。
そこから、呪術や、憑依や、
多様な解釈を導けそうな気がするのは、
論理的でないから、
つまり、逸脱しているからです。
  1. 2015/03/10(火) 19:00:24 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

私は青梗菜さんの言葉に接すると、まず間違いなく脳が揺れます。
私が今まで見ていた世界は、リアルといえるのか。
んじゃ、リアルなんて、絵空事だ。
んじゃ、リアルは何処へいったんだ。
そんな風に脳が揺れる事なんて、そんなにあるもんじゃない。
でも、ここに来ると、確かに激しく脳が揺れる。実感として。
そういった言葉の連なりを、詩と呼んでいいのでは。

青梗菜さんの美的感覚の中に、
詩が大きな位置を占めているんじゃないかなぁ。

なんて、そういった私なんかの感想は抜きにして、
皆さんが、とても自由な感じがして、
それもまた、詩的なんだけどなぁ。
  1. 2015/03/10(火) 21:15:44 |
  2. URL |
  3. 海底まきがい #-
  4. [ 編集 ]

まきがいさん、こんにちは。

いやいや、まきがいさん、持ち上げすぎw。

定義する気なんてぜんぜんなかったのに、
でも、やってみるものですね~。
のりものなんてものは、
ただの言葉だってことは知っていたつもり、
でも、驚いたのは、ほんとうに、「乗り」、「物」だったこと。
おそらく、僕の定義は、何か足りないものがあったとしても、
大きく外れていることはないから、
皆さんにとっても、「乗り」、「物」なはず。
のりものは、「乗り」と「物」から一歩も出られないこと、
そんなのは分かりきったことかなぁ、
もちろん当たりまえのことなのですけど、
それでも、脳が揺れてほしいなぁw。
  1. 2015/03/10(火) 23:39:46 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

青梗菜さん、こんにちは!!^^

はじめに、このコメントで、小奈鳩ユウさんにほめられたことがうれしかったと書くことを許していただけないでしょうか?m(__;m

さて、青梗菜さんの、のりものの定義、私は説得されました。^^
私の悩みどころ「乗馬」は、ヒトと他の生物の区別により解消されました。「用法」もO.K.す!!大人の(?)定義すね!!^^チガウカ
  1. 2015/03/11(水) 12:11:37 |
  2. URL |
  3. くわがたお #-
  4. [ 編集 ]

がたおさん、こんにちは。

納得いただけて、うれしいです!
蛇足ながら、ウェアラブルについて。

「のりもの」に対して分類のコードを揃えるとすれば、
スケート靴は「はきもの」、宇宙服は「きもの」や「かぶりもの」で、
僕たちは、ほとんど使われなくなった「はきもの」や「きもの」に義理立てしながら、
「のりもの」をイメージしているのでしょう。
「のりもの」は、亡霊のような「きもの」や「はきもの」にくり抜かれた言葉で、
そんな背景まで僕たちは共有しているのですね!
  1. 2015/03/12(木) 12:45:56 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

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