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qinggengcai

青梗菜 ―― 制約


ほんの少し上機嫌を心がける。
上機嫌は、軽薄で馬鹿に見られやすいけれど。

不機嫌を装えば、とりあえずは、
知的で深く考えているように見えるけれど。

ともあれ、実はたいして考えてもいないから。


深刻ぶるのは恥ずかしいから、
半笑いで、軽率に書く。

深刻ぶらないことを心がける。
どの道すぐに行き詰まって、笑うしかなくなるから。

言葉の限界で人は泣き、あるいは笑うのだろう。


それは、どうやら、
青梗菜が課した制約だったらしい。

象徴的な人物像 ―― 青梗菜を設定して、
彼の縛りで書かせる手法だったらしい。

青梗菜は、言葉を失うくらいに不自由だ。


不機嫌を体現しない。
愚痴らない、妬まない、毒を吐かない。

泣かない、笑わない、怒らない、
叫ばない、騒がない、熱くならない。

気後れしない、弱音を漏らさない。


批判は避ける、自虐に逃げない、
他人も自分も攻撃しない。

自賛しない、説教をしない、
偉そうにしない、押しつけない。

独善に陥らない、過去にしがみつかない。


それらは、おそらくは、
自己懐疑の要請を受けての制約だろう。

疑えば疑うほど、
僕は言葉が見つからなくなる。

もう何も書かないほうがいいくらいに。


色彩を欠き、感情も乏しく、
静かで、軽くて、平坦で、冷たい。

そんな文章から詩が立ち上るとするなら、
読み手は詩人だ、読み手が詩人だ。

それは、書き手の僕よりも。







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  1. 2014年06月03日 23:41 |
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:12

コメント

書くことには、不自由な自由というものがあるような気がします。
不自由があるから、縛りがあるから、スタイルを決めて書けるのでは。
自由で制約がない、というほうが実は書きにくいのではないでしょうか。
青梗菜――という人物像は面倒くさそうですが、わたしは好きです。
「読み手が詩人だ」とは快い決め台詞ですね。
  1. 2014/06/04(水) 08:15:26 |
  2. URL |
  3. 瀧野信一 #-
  4. [ 編集 ]

青梗菜さんのブログの静けさや切なさは、
すっかり計算されているのですね。
ある種の冷たさはあるけれど、
それは、こわい冷たさではないです。
誰も攻撃しない配慮は、青梗菜さんの優しさだから。
そこに、温度があるから。

>もう何も書かないほうがいいくらいに。

今回の詩は、ここが好きです。
  1. 2014/06/04(水) 20:58:39 |
  2. URL |
  3. プラトニックまいまい #-
  4. [ 編集 ]

青梗菜的人格が制約して削ったものを、いったん青梗菜さん自身に沈め、浮かびあがるものを待ち、それを更に青梗菜的人格が、語りのフィルターにかける。
静かに見える世界に、実に多くの動きが感じられる。
お、結構うまくまとめたか。
受け取る側に何もなければ、ただの風景として通り過ぎてしまいますよね。
目を留めざるをえない景色。やはり、美であるみたいだなぁ。
  1. 2014/06/04(水) 21:57:59 |
  2. URL |
  3. 海底まきがい #-
  4. [ 編集 ]

瀧野さん、こんにちは。

本来の僕には、あまり制約はなくて、
泣くし、怒るし、騒ぐし、
ろくでもないことばかり考えていますw。

僕も青梗菜が好きです。
僕の中の青梗菜の部分が好きってことなのでしょう。
コメント欄では、対面コミュニケーションっぽくなって、
少し話し言葉に寄りますが、まだまだ青梗菜です。
とりすました気取り屋ですから、
ちょっと間違うと途端にかっこ悪くなる、
制約は、ぎりぎりを滑走するための慎重さかもしれません。

読み手は詩人ですよね。
詩を読める人が詩人で、
僕の散文を読んで、こんなのは詩ぢゃないと言えたら、
もうどうしようもなく詩人です。
  1. 2014/06/05(木) 11:56:34 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

まいまいさん、こんにちは。

好きなのですよ~、さしすせそ。
寂しさ、静けさ、涼しさ、
だから選んでしまうのですね、単語が二つ浮かんだら、
切ないほうを、楚々としたほうを。

自分を疑いだすと、際限がなくなって、
何も書けなくなってくるので、
ある程度で許容しないとしかたがありません。
もうこのへんで自分を棚に上げてもいいだろう、みたいなw。

コメント欄では、双方向性が加わるので、
青梗菜はコミュニケーションの型を変えてきます。
そのままでは、気難しくて、
とっつきにくいですからね~。
  1. 2014/06/05(木) 11:57:01 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

まきがいさん、こんにちは。

削る作業が他人より多いと思うので、
僕がおもしろがっているのは、
実は、何を書かなかったか、なのです。
浮かんで消したもの、書けなかったもの。

外に表さなければ、愚考はまだ愚考ではなく、
表現することを僕が許容するから愚考になります。
僕のほとんどが愚考でできているから、
青梗菜が必要なのですね。

受け取る側には、ほんとうに敬意を払いたくなります。
よくこんな文章にコメントしてくるなぁw。
  1. 2014/06/05(木) 11:57:29 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

なるほどなぁ~~。書かなかったほうかぁ。
というと、たぶん私はそっち専門のブログだなぁ。
だいぶ抑えてるつもりでも、殆ど曝け出しっぽいですなぁ。
  1. 2014/06/05(木) 21:07:56 |
  2. URL |
  3. 海底まきがい #-
  4. [ 編集 ]

わは~w、
書くことじたいが快楽なので、
こんなスタイルに偏執できれば、
僕はそれで満足なのです。

大切なところをばっさり切り捨てて、
意味が解らなくなくなったとしても、
ま、いいか~、たいした問題ぢゃないw。
  1. 2014/06/05(木) 21:45:00 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

うわ、私、〈~~ない〉を全部やってるw

なるほど、一貫性をもって表現すると
読み手の中でイメージが固まり
青梗菜さんらしさというものが浮き上がりますね。
私は青梗菜さんを思慮深くクールでオトコマエと思っておりますw


確かに読み手は重要ですね。
読み手の質。
読み手の詩眼。

裏の裏、奥の奥まで書き手の表現の意図を求め尽くす詩人の感性。得難いものです…υ


  1. 2014/06/05(木) 23:24:45 |
  2. URL |
  3. 小奈鳩ユウ #0TSJikig
  4. [ 編集 ]

ユウさん、こんにちは。

全部やるのがふつうですよ~、
こんな制約に縛られて気持ちいいのは変態です。
思慮深くクールでオトコマエ~w、
さあ、どうしよう、
こんな宣言をして、次に何を書けばいいんだ、おれw。

一般的な読み手も読むことができて、
質の高い読み手には、加えて何かを見つけてもらう、
そんなのが書ければね~、
いいのですけど。
  1. 2014/06/06(金) 16:45:28 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

はじめまして。

こんばんは、青梗菜さん。
okiさんのgooブログから来ました。okiさんはフェイスブックで存じ上げています。

おそらく青梗菜さんはわたしより一回りは年下、40代前半の方であろうと思われますが、青梗菜さんのブログを拝読して感じる印象は、
若々しい優等生的好青年、といったイメージです。

わたしにあって青梗菜さんのブログに見つけるのが難しもの

「狂気」「屈折」「劣等感」「惑乱」「戸惑い」「逡巡」「ペシミズム」「過剰さ」「呪詛」「哀惜」「破綻」「怨嗟」「フライング」「乱調」「破調」「憎悪の感情」「自己嫌悪」「絶望」・・・など

逆に青梗菜さんの書くものにあってわたしの内面にないもの
「バランス」「透明感」「聡明さ」「正しさ」「順応性」「明るさ」「自己肯定」「自信」・・・など

そしてコメント欄などからところどころ、「自己韜晦」「衒い」も垣間見える気がします。隠そうとしても隠しきれない明晰さ、聡明さ・・・

ひとことでいえば、やはり「優等生」ということになるのかな。

  1. 2017/11/13(月) 00:02:31 |
  2. URL |
  3. poboh #KrjhbhPI
  4. [ 編集 ]

pobohさん、こんにちは。

okiさんは、留守ですね。
お勤め、ご苦労さまです。

何を考えて、僕は、
こんな仕様書みたいなことを書いたんだかw。
ていねいに読んでもらって、
恥ずかしくなります。
仕様書どおりに書けていないので。

>若々しい優等生的好青年
はははw、そうそう、
セコくて小汚いおっさんの僕は、世を忍ぶ仮の姿で、
本当の僕は、若々しい優等生的好青年♪
って言い回しが、自己韜晦や衒いにつながるので、
pobohさんに、隘路に入り込まされていますw。

男性名詞、女性名詞、ってのがあるけど、
詩名詞、散文名詞、ってのもあると思います。
きっと、青梗菜名詞、なんてのがあって、
それは、たぶん、バランス、透明感、聡明さ、などを指向しています。
指向しているだけで、
僕に備わっているとは限らないけれどw。
  1. 2017/11/13(月) 19:00:46 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #De6CjWPI
  4. [ 編集 ]

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