馬鹿の世界の点景になりたい。

qinggengcai

帆かけたる舟


時間は過去から未来に向かう。
なぜかは問えない。
過去と未来は、言葉の中にすでに前後を含んでいるから。

前が過去、後が未来、
1分前は過去を指し、1分後は未来を指す。



僕が川岸に佇んで、
左が上流、右が下流として、
下流に向かって進む舟を眺めているとき。

舟は、左から来て、右に進む。
左は過去、右は未来、
舟は、過去から未来に進む。



僕が舟に後ろ向きに乗りこんで、
後ろが下流、前が上流として、
後ろから現れて、前に過ぎ去る岸を眺めているとき。

岸は、後ろから来て、前に進む。
後ろは未来、前は過去、
岸は、未来から過去に進む。

舟は、過去から未来に、
岸は、未来から過去に進むが、
こんなのでいいのだろうか。



僕たちが作ったのかもしれない時間は、
―― 僕たちは、僕たちの時間の感覚を宇宙に押しつける。
可逆的なのかもしれないし、
―― 僕たちは、原因の後に結果が来る、この順番は崩せない。
双方向に流れているのかもしれないし、
―― 順番を崩せないのは、僕たちの都合だ。
舟が進むような、僕たちのふつうの時間の中にも、
メタな入れ子がある。



時間が難しいのではない。
難しいのは、僕たちのほうだ。







  1. 2013年03月25日 14:01 |
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