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ハビトゥス ―― 100分de名著、ブルデュー「ディスタンクシオン」 2/x


    まずはハビトゥスから説明しましょう。
    ハビトゥスはラテン語で、
    英語のhabit やフランス語のhabitude
    (ともに習慣、くせの意)の語源です。
    ブルデュー理論におけるハビトゥスとは、
    簡単に言うと「傾向性」「性向」です。
    私たちの行為や価値判断には傾向性が存在し、
    私たちはその傾向性に動かされて
    あるものを好きになったり
    嫌いになったりするというのです。
    演歌ではなくジャズを、
    フットサルではなく散歩を好む私には、
    それらを好むハビトゥスがあることになります。[p31]

    …… ハビトゥスとは私たちの評価や行動の
    さまざまな傾向性のことであり、
    同時にそれらを生み出す原理のことです。
    また、それは一回性のものではなく持続性があり、
    異なる分野においても
    同じ傾向を示す(移調可能)と言っている …… [p32]
    …… ハビトゥスは心理学的な概念ではありません。
    それはむしろ身体的なもので、
    社会的な行為のレベルで出現するものです。

    『ディスタンクシオン』においては、
    ハビトゥスは非常に深いレベルで
    私たちの嗜好や行動を方向づける
    「身体化された必然」であると書かれています。
    つまり私たちは、意図することなく
    自然に、無意識に、反射的に、
    ある選択や評価をしているというわけです。[p32]

    ―― 100分de名著、2020年12月、ブルデュー、ディスタンクシオン
    ―― 岸政彦 著、2020、NHK出版



分かったような、分からないような。
的外れかもしれないけれど、差し当たって、
僕が思いついたことを書くのなら、

僕には、やることなすこと気に入らない、って人がいる。
なぜ、何かにつけて、予想に違(たが)わず、ことごとく、
僕の嫌いなことばかりをするのだろう。

僕が嫌いな人なら、さらに嫌いにさせるような、
僕に念を押させる行為を選択してきて、
関われば関わるほど、もっと嫌いに傾かせる。

細心の注意で、さらなる一撃を加えてきて、
抜かりなく、改めて嫌いだと確認させる。
そこには、必ず、何らかの調和がある。



    200220f.jpg



やることなすことの、ばらばらに思える行為でも、
同じハビトゥスに由来する行為なら、
すべてが一つの共通項によって統合される。

身体に深く根を張り、対象を直感的、統合的に捉え、
無自覚、無意識のうちに起こる脳内のプロセス。
理性や、知性との違いを強調して言えば、

ハビトゥスは、感性、ってことだろうか。



    

    Spider got with legs and I got two, A guiter got six string well
    What about you what do you got? What did you get for free?

    ―― Fly Farm Blues/Jack White
    ―― Jack White 作詞作曲、2009、Third Man Records



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テーマ:哲学/倫理学 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2021年02月18日 00:00 |
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