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鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい、の感想文 3/x


鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
―― 私と小鳥と鈴と/金子みすゞ

タイトルは「私と小鳥と鈴と」だから、
接尾された「と」を受けて、
さらに任意の何かを加えてもいいけれど、

とりあえず、この詩では、
鈴と、小鳥と、それから私、
その3つを括って、「みんな」と呼んでいる。

だから、結びの「みんなちがって、みんないい」、
そこだけを切り取ると、
この詩を台なしにしてしまう。

比べられないものを比較する、
僕たちには、そんなことができないから、
比べられるものを比較してしまう。

詩は、できないことを擁護する。
できないことでも、そのまま書くことを許容する。
できることなら、詩の形を借りなくてもいいんだ。

「みんな」なんて言い方は、
ふつうは、人と人と人と、を思わせる。
私と誰かと誰かと、の意味になる。

せっかく、比較から離れたのに、
最後になって、僕たちは引き戻される。
人と人と人と、を比べずにいられない。

「みんなちがって、みんないい」、
詩から切り離して、そこだけを一人歩きさせて、
たいていは、道徳くさい話が添えられるけれど、

この詩についての感想を書くのなら、
誰かの説教じみた詩論をコピペするよりも、
詩に戻って、詩を読んだほうがいい。

この詩は、ずいぶん遠くまで来てしまっている。



    

    だいたい夜はちょっと感傷的になって
    金木犀の香りを辿る

    ―― 金木犀の夜/きのこ帝国
    ―― 佐藤千亜妃 作詞作曲、2018、Universal Music Japan



テーマ:哲学/倫理学 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2018年09月19日 00:37 |
  2. 感想文
  3. | トラックバック:1
  4. | コメント:8

コメント

ああ、そうか、最初の二節で、鳥と私、鈴と私、を「比べて」いるから、最初の二節をきちんと読まないといけない訳だ〜。
夜中に起きて、ふと気づく。
「比べて」いるのは、音とかの世界。
  1. 2018/09/19(水) 02:28:29 |
  2. URL |
  3. oki #-
  4. [ 編集 ]

こんばんは、青梗菜さん。

>「みんな」なんて言い方は、
ふつうは、人と人と人と、を思わせる。
私と誰かと誰かと、の意味になる。

個人的にわたしはみんな=「オール」は、「同一種類の別の固体」とは考えません。くわがたおさんの仰るように、この詩のどこにひっかっかるのか解りません。

もちろん、感じ方は「みんなちがってみんないい」わけですから、
わたしの感じ方と青梗菜さんの感じ方がまるで違っても問題はないわけですが。

石ころと、馬糞と、萎れて落ちた芙蓉の花
みんなちがってみんないい
あらゆる「違うモノ」をならべて、
「みんなちがってみんないい」と結ぶことこそが、この詩のもっとも優れた点だと思うのですが・・・

>比べられないものを比較する、

「みんなちがってみんないい」
最期の一行で、「比較すること自体」を否定していると思います。








  1. 2018/09/19(水) 15:47:14 |
  2. URL |
  3. Takeo #KrjhbhPI
  4. [ 編集 ]

あなたは、ありのままでいいのですよ、
って、言ってますか?この詩は。
  1. 2018/09/19(水) 23:25:39 |
  2. URL |
  3. プラトニックまいまい #-
  4. [ 編集 ]

青梗菜さん、おはようございます!!^^

「私と小鳥と鈴と/金子みすゞ」は、天は(人に)二物を与えずを肯定的に?言ってる気がしました。この場合、論理的には?、「人」には障害者の人も含まれるという認識です。さらには、不法行為を行った人や、殺人鬼やテロリストになった人も含まれるという理解です。m(__;m
  1. 2018/09/20(木) 09:14:21 |
  2. URL |
  3. くわがたお #-
  4. [ 編集 ]

okiさん、こんにちは。

>最初の二節をきちんと読まないといけない訳だ〜。
うん、最後の一行しか知らないもんなw。

>「比べて」いるのは、音とかの世界。
鈴も小鳥も、音ですね。
音が聞こえないと、存在じたいを忘れている。
そういえば、岩にしみ入る蝉の声、とか、
蛙飛びこむ水の音、とかも、音だったなぁ。
  1. 2018/09/20(木) 11:15:01 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #De6CjWPI
  4. [ 編集 ]

Takeoさん、こんにちは。

>個人的にわたしはみんな=「オール」は、「同一種類の別の固体」とは考えません。
文脈にもよるけど、僕は、みんな、というときには、
どうしても、人と人と人と、になります。

>石ころと、馬糞と、萎れて落ちた芙蓉の花
>みんなちがってみんないい
>あらゆる「違うモノ」をならべて、
>「みんなちがってみんないい」と結ぶことこそが、この詩のもっとも優れた点だと思うのですが・・・
差別や人権や多様性なんかを問題としたときに、
この詩は引き合いに出されます。
それは全文ではなく、最後の一行、
「みんなちがって、みんないい」だけが切り離されて。

ふつうは比較されないもの、
無生物と、人を除く生きものと、人。
それらの差異を差異として認めて、
金子みすゞは、価値の上下をつけない。
というか、そんなものは誰も上下をつけられないし、
誰にもつける発想がない。

ところが、「みんなちがって、みんないい」だけを借りてきて、
差異の最前線 ―― 障害者、外国人、犯罪者の社会参加とか、
に添えるのは、僕には気持ちが悪いのです。
この詩のもっとも優れた点を反故にするようで。
  1. 2018/09/20(木) 11:17:17 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #De6CjWPI
  4. [ 編集 ]

まいまいさん、こんにちは。

>あなたは、ありのままでいいのですよ、
>って、言ってますか?この詩は。
そこまでは言ってないと思います。
優しくて、感受性のある人なら、ありのままでいいのですよ、まで読み取るのでしょうね。
きっと、自らの優しさと、感受性を確認する作法のように。

僕には、もっとどうでもいい、投げやりな感じかなw。
僕には心がないので♪
  1. 2018/09/20(木) 11:20:16 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #De6CjWPI
  4. [ 編集 ]

がたおさん、こんにちは。

>この場合、論理的には?、「人」には障害者の人も含まれるという認識です。さらには、不法行為を行った人や、殺人鬼やテロリストになった人も含まれるという理解です。
もちろん、障害者も犯罪者も含んで構いません。
僕の勝手な憶測なのですが、
障害者の人も含まれるのは、
例えば、「みんなちがって、みんないい」が、
障害者の社会参加を訴えるポスターのコピーになっていたからです。
犯罪者の人も含まれるのは、
犯罪者の社会復帰を考えるサイトのキャプションになっていたからです。
この詩を読んだだけで、障害者や犯罪者にまで思考が跳ぶ人は、
そんなに多くないと思うのですが。
でも、僕が鈍くて、思いつかないだけかもしれませんw。

>でも、よく知られた詩は、
>その感想までよく知られている。
>感動の作法まで決められている。

>効率よく感動して、
>分別くさく感性を磨いて、
>教養のような感想を抱く。

「みんなちがって、みんないい」が先で、
詩が後なんだと思います。
  1. 2018/09/20(木) 12:17:32 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #De6CjWPI
  4. [ 編集 ]

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qinggengcai 鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい、の感想文 3/x
  1. 2018/09/19(水) 15:22:06 |
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