馬鹿の世界の点景になりたい。

qinggengcai

古池や蛙飛びこむ水の音、閑さや岩にしみ入る蝉の声 4/5


僕は、蝉時雨(せみしぐれ)の中を歩いている。
足元の岩に気を取られながら歩いていて、
蝉は視界には入らない。
せんせんせんせんせん…。
僕はその音を聞いていたのだろうか。

閑(しずか)さや岩にしみ入る蝉の声

        単調で鳴り止まない蝉の音は、
        容易に忘れられて、閑(しずか)さが訪れる。
        僕は、岩を見ながら歩いていたことで、
        聞こえていたはずの蝉の音を、
        どこかの岩に、置き去りにしてきたのかもしれない。

僕たちは、部屋にいるときに、
雨の音を聞き続けることができない。
窓から外を見たときに、
雨の音を聞いていたことに気づく。
降り止まなかった雨の音が戻ってくる。

        ずっと聞こえていたのかもしれないし、
        聞こえていなかったのかもしれない。
        僕は、蝉が鳴く姿を、
        注視していたわけではなく、
        蝉が鳴く音を聞いていただけだから。

        景色が、音を、
        消し去っていたのかもしれない。



テーマ:哲学/倫理学 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2016年12月25日 12:14 |
  2. 詩論
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

コメント

その昔、バンドのメンバーと、
静かな公園を選んで、歌を録音しに行きました。
おうちに帰って、再生してみたら、
蝉の声しか撮れてませんでした。
ミーーーーンミンミンミンミン!!!!
あの公園は、静かじゃなかった。
あれが聞こえてないなんて、こわかったです。
  1. 2016/12/25(日) 20:13:10 |
  2. URL |
  3. プラトニックまいまい #-
  4. [ 編集 ]

まいまいさん、こんにちは。

ははは!w

>静かな公園を選んで、
選んだのになぁw。
静かな公園、ってたぶん、
見た目が静かなんだわ。

>あれが聞こえてないなんて、こわかったです。
はははw。
>事実はなく、解釈だけがあり、
>音は、心許ない解釈の結果である。
  1. 2016/12/25(日) 20:29:01 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

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