馬鹿の世界の点景になりたい。

qinggengcai

マッチ売りの少女 ―― 流れ星と少女の死 2/x


夜更けにマッチを売り歩いても、
売れるわけがない。
マッチは日が落ちる頃、
蝋燭(ろうそく)に火を灯すときに使われる。

    その後は、蝋燭の火を移せば、
    もうマッチはいらない。


子ども向けに書かれた物語なので、
婉曲や省略が多用されているが、
彼女がパンツを履いていないこと、
その省略を補えば、

マッチの炎と共に、
暗闇に浮かび上がる「ご馳走」、
それが何の比喩であるかは、
想像に難くない。

    マッチが燃え尽きるまでの束の間、
    夢のような光景が現れる。


マッチが灯され、
ご馳走が現れている間、
彼女は所在なさげに夜空を見上げて、
流れ星を見つける。

流れ星は誰かの命が、
消えようとしている象徴、
彼女をかわいがってくれた、
祖母の言葉を思い出す。

今夜も、誰かが、星になるのだろう。



    160313a.jpg
    『君想ふ百夜の幸福』/池永康晟
    2014、芸術新聞社



テーマ:哲学/倫理学 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2016年03月13日 12:08 |
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

コメント

>ご馳走
>夢のような光景
野坂昭如の作品を私は知らないので
上記の言い回しを野坂昭如がしていたのかも知らないのですが……

劣情を持ってマッチを買う。
これならご馳走と思っているかも。
検索してみたら、マッチが点っている間の御開帳ということなので、食べられないご馳走。

夢のような光景と捉えるなら、少年が初めて見る異性の奥。

三浦靖冬の漫画のリオは両親が死んで親戚に引き取られ、学校を止めさせられ、さらにマッチ売りをさせられている。春をひさいでいる。
主人公の少年はリオのクラスメイトであり、リオのことが好きだったけど…突然、そんなことになった。リオがマッチ売りをしてると聞いて、少年は複雑な思いを抱えながらもマッチを買いに行く。リオも少年のことが好きだったようで。
二人がお互いに好きだと知るのはマッチを売り、マッチを買ったから。
二人の欲情と無力が、どうしようもない。

恋愛感情は売るものでは無い筈なのだけど、二人の間には恋愛感情があって、それを成立させるためには、既に、マッチを買うことが必要になっている。マッチは二人を遠ざけたのか、それとも近付けたのか…。
リオは星を見ない。初恋の少年の目を見る。その目はマッチを買った客の目でもある。
なんとも、まあ、せつないw

マグダラのマリアは自らを売っているとき、目をぎゅっと瞑っていたはず…というようなことを遠藤周作が書いてましたが……。
望まないのに売るものが自分しかないとき、上を向けるのかなあ…と思いました。

青梗菜さんは、ブランドものを身に付けているという設定をしたので、この娘は上を向けるのかも知れないです。つまり、望んで?

しかし、バーソさんの言う通り…貧困とマッチ売りはセットになっているように思うのです…。
ブランドものが、この無力の物語をどういう結末へと導くのか…、う~む。
  1. 2016/03/13(日) 17:06:20 |
  2. URL |
  3. 小奈鳩ユウ #0TSJikig
  4. [ 編集 ]

ユウさん、こんにちは。

>野坂昭如の作品を私は知らないので
>上記の言い回しを野坂昭如がしていたのかも知らないのですが……
僕も知らないw。
>ご馳走
>夢のような光景
これは、アンデルセンからもらってきました。

>マグダラのマリアは自らを売っているとき、目をぎゅっと瞑っていたはず…というようなことを遠藤周作が書いてましたが……。
ふつうに考えて、それでは売春婦は務まりません。
18章の徴税人も、神殿で感じているような恥辱が持続しているのなら、
徴税人は勤まらない。
それでも、臆面もなく懺悔し続け、
一方で、身体を売り、税金を取り立て続ける、
この繰り返しを神は義とします。
どちらかの態度に嘘があるのではなく、
僕たちの正直さとは、そんな分裂にあるのではないか、
なんて思ったりするのですけどw。

>望まないのに売るものが自分しかないとき、上を向けるのかなあ…と思いました。
マッチ売りの少女が、夜空を見上げたのは、
することがなくて退屈だったから。
マグダラのマリアも、裕福な出自で、
誰かに、何かに、強制されてやっていたわけでもない、
そんな説を採りたいです。

というか、単なるパロディなので、
キリスト教的な宗教観に引きつけて、
整合性を期待されても、応えられませんてw。
このエントリは、宗教も、野坂昭如も関係がないのでw。
  1. 2016/03/13(日) 19:03:04 |
  2. URL |
  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック URL
http://qinggengcai.blog2.fc2.com/tb.php/1090-a73ce185
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)