馬鹿の世界の点景になりたい。

qinggengcai

国語の時間 (。-`ω´-)ンー 3/4


    僕が馬鹿だとしても、
    誰にも気づかれることはなかった。
    その能力の不備をごまかすことは、
    とても容易(たやす)いことだった。

僕が能力を欠いていること、
つまり、気持ちが僕に伝わっていないことは、
誰も前提にすることはなかったから、
僕は、僕の能力の欠如を隠すだけでよかった。

    僕たちは、伝わっていることを前提にする。
    それは前提だから、確認はされない。
    僕は、伝わっているふりさえする必要はなく、
    何もせずに、黙っていればよかった。



国語の時間では、例えば、
楽しかった、悲しかった、くやしかった、
そんな単純な気持ちを文脈に照らして、
機械的に当てはめればよかった。

    何を見ているのか、何が伝わったのか、
    それらは簡単に確認し合える。
    どんなふうに見えるのか、
    どんなふうに伝わったのか、

そんな確認は、僕だけでなく、
誰にとっても容易ではないらしい。
どんな楽しさなのか、どんな悲しさなのか、
それを問われると、僕はもうごまかせなくなるけれど。

    告白しよう。
    僕は、今でも、他人の気持ちなんて分からない。



テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

  1. 2016年02月29日 20:31 |
  2. 自分らしさ
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