馬鹿の世界の点景になりたい。

qinggengcai

国語の時間 (。-`ω´-)ンー 2/4


僕がどう思うかについて、
僕が正直に答えれば、
それがどんな答であったとしても、
間違いが生じる余地はない。

    間違いがあるとすれば、
    自分を曲げて、他人に沿わせるような、
    不正直さにそれがある。
    僕に理解できなくて当然だろう。



「~したときの、
チイちゃんの気持ちを答えなさい」
そんな出題には、途方に暮れた。
僕には、僕以外の誰の気持ちも分からない。

    文章から気持ちを読み取る能力を、
    僕は備えていなかった。
    それは、視力や聴力のように、
    普通に備わっている能力なのだろうか。

間違えるということは、見間違えるとか、
聞き間違えるとか、いずれにしても、
見たり聞いたりする能力を、
備えていることが前提になる。

    どんなに意識を集中させてみても、
    僕には、誰かの気持ちが伝わった経験がない。
    気持ちを読み間違えるのではなく、
    その前に、伝わることの感じ方を知らない。

何が見えるか、何が聞こえるか、
そんなことは、普段は誰にも訊かれない。
何の気持ちが伝わるか、
なぜその能力だけが問われるのか。

    分からなさに苦しくなる。
    僕は、馬鹿なのだろうか。



テーマ:自作詩 - ジャンル:小説・文学

  1. 2016年02月29日 12:14 |
  2. 自分らしさ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

コメント

芥川の『手巾(ハンケチ)』。
子供の死を告げる母親は、微笑さえ浮かべている。
先生が、ふとしたはずみで、テーブルの下の母親の膝の上を見ると、
手巾を握りしめている両手が激しく震えているのに気づく。

あとで読みかけのドラマトウルギイの本を開くと、こんな文章がある。
「顔は微笑してゐながら、手は手巾を二つに裂くと云ふ、
二重の演技であつた、それを我等は今、臭味(メッツヘン)と名づける。」

サムエル記の話も思い出しました。
ダビデがバト・シェバに産ませた子が神罰で弱ったとき、
ダビデは七日間、断食をし、地面に横たわり、神に祈る。
が、死んだと聞いたとたん、起き上がって食事をし始める。
臣下が不思議に思って訊ねると、ダビデはこう言う。
「子がまだ生きている間は、主が私を憐れみ、子を生かしてくださる
かもしれないと思ったからこそ、断食して泣いたのだ」
ひとの考えは、他者には分からないことになっているのでしょう。

『手巾』の中では、先生がベルリン留学中、ウイルヘルム1世が崩御する。
下宿に変えると子供たちがわっと泣き出すので、その理由を聞くと、
「おぢいさまの陛下が、おなくなりなすったのですって」と言います。

他者が困っているときなどは、感情移入はしたほうがいいし、
「惻隠の情」と言って、自然にそうなるものなのでしょうかね。

> 僕は、馬鹿なのだろうか。
いやいや、そうではない、そのわけは、
という反語調の論述が続編に出てきそうですね。面白そう。(*^。^*)
  1. 2016/02/29(月) 15:48:28 |
  2. URL |
  3. ☆バーソ☆ #IGPPA7yY
  4. [ 編集 ]

バーソさん、こんにちは。

>芥川の『手巾(ハンケチ)』。
>子供の死を告げる母親は、微笑さえ浮かべている。
>先生が、ふとしたはずみで、テーブルの下の母親の膝の上を見ると、
>手巾を握りしめている両手が激しく震えているのに気づく。
目に浮かびますね~、その場面。
悲しいときに笑ったりしますよね~。
むしろ、そのほうがデフォかもしれません。
くさい芝居、って意味の批評かなぁ。
ひどいなぁ、まだ彼女はぎりぎり言葉で制御できている、
ってことだと思います。
言葉の限界で、人は泣き、笑うのだっ。

ラブコメなら、主役は芥川の手巾的に、
脇役はサムエル記のダビデ的に描かれていないと落ち着かない。
「めぞん一刻」の響子さんとこずえちゃん、
「冬のソナタ」のユジンとチェリン、
しかし、
>「子がまだ生きている間は、主が私を憐れみ、子を生かしてくださる
>かもしれないと思ったからこそ、断食して泣いたのだ」
この変わり身の早さは真似ができないとしても、
ダビデは、本気で断食して、本気で神に祈ったはず。
切り替えの早さと、真実か虚偽かは関係ないのに、
演技とみなされてしまうのは、ダビデは納得いかないでしょう。
だから、僕たちには、引きずっている演技のほうを求められます。
実は、とっくに切り替わっていたとしても。
しかし、
初恋の人が、何十年も夢に出てくるようなのは、
真実か虚偽か、もう何が演技で、何を企図しているのも分からないので、
ドラマにもなりません。

>いやいや、そうではない、そのわけは、
>という反語調の論述が続編に出てきそうですね。
ドラマツルギーだなぁw。
  1. 2016/02/29(月) 18:56:30 |
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  3. 青梗菜 #-
  4. [ 編集 ]

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