>確かに、生まれたばかりの赤ん坊なら、バド・パウエルでも、
>セロニアス・モンクでも、何を聴いても感動しないけれど。
しかし、そんな極論で掘っても、何も出てこない。
もとより、自然の賜物か、教育の産物か、ってのはカテ違いで、
それらを対置させるのは勘違いではないか?
教育の素養ができていたからといって、
ラジオからウィントン・ケリーが流れてくるとは限らない。
たまたま、偶然に流れてきた音楽を、
自分にとって特別な音楽と感じることを、
「稲妻の一撃」と呼ぶのなら、僕なら、あえて否定することもない。
すばらしい芸術や音楽との、突然の出会い。
それは魂を震わすような、
ドラマティックな瞬間です。
彼はこの出会いの瞬間、何か霊的な、偶然の、
心と心とが直接ぶつかり合うような触れ合いを
「稲妻の一撃」と言い換え、
そしてあっさりとそれを否定します。
「芸術作品との出会いというのは、
普通人々がそこに見たがるような
あの稲妻の一撃といった側面など
まったくもってはいない」、
芸術作品に自然に出会うということ
それ自体が幻想だというわけです。
この偶然の神話の否定が、
『ディスタンクシオン』全体を貫いています。[p20]
―― 100分de名著、2020年12月、ブルデュー、ディスタンクシオン
―― 岸政彦 著、2020、NHK出版
魂を震わすような、ドラマティックな瞬間。
出会った瞬間の、何か霊的な、偶然の、
心と心とが直接ぶつかり合うような触れ合い、
それを経験したのなら、その経験は事実だ。
僕なら、なかったことにはしない。
科学的に割り切れないから否定するのではなく、
僕なら、経験を否定してまで、科学で割らなくてもいい。
For me to think childish thoughts like these
But I'm so tired of acting tough
―― Hotel Yorba/The White Stripes
―― Jack White 作詞作曲、2001、XL Recordings
テーマ:哲学/倫理学 - ジャンル:学問・文化・芸術
- 2021年02月14日 00:00 |
- ブルデュー、ディスタンクシオン
-
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-
| コメント:4
青梗菜さん、おはようございます!!^^
コメントが全然まとまらないので(いつもはまとまつているとでも云ふのでせう。)m(__;m=ごきげんようと書いて送信ボタンをクリックしたいところですが対蹠点をたいせきてんではなくたいしょてんと読みたく存じます。あとは、、①「稲妻の一撃」は音楽では聴いたこと無いっす。恋愛関係では16歳頃一目惚れはあるけど微妙。②学卒でなく高卒だとカードローン?とかをうつかり使つたりしまうんではないかと心配です。③趣味は音楽鑑賞とおつぱいです。50年前は昆虫を生きたまま分解。m(__;m
- 2021/02/14(日) 09:47:03 |
- URL |
- くわがたお #-
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がたおさん、こんにちは。
>コメントが全然まとまらないので(いつもはまとまつているとでも云ふのでせう。)
いえいえ、僕の投稿がまとまっていないので。
いつもはまとまっているとでも(ry
>対蹠点をたいせきてんではなくたいしょてんと読みたく存じます。
はい、この際、どっちでも。
よく使う言葉でもないし。
>①「稲妻の一撃」は音楽では聴いたこと無いっす。
僕は、ビートルズの白盤とか。
松任谷由実の「ナビゲーター」、
さだまさしの「精霊流し」も。
>恋愛関係では16歳頃一目惚れはあるけど微妙。
一目惚れは、やっぱりなんか違う、に移行することが多いかも。
弘中アナみたいな感じ。
(どんな感じだ?)
>②学卒でなく高卒だとカードローン?とかをうつかり使つたりしまうんではないかと心配です。
はいはい、そうかもしれません。
(なんの話だ?)
③趣味は音楽鑑賞とおつぱいです。50年前は昆虫を生きたまま分解。
なるほど、そうかもしれません。
(なんの話だ?)
- 2021/02/14(日) 20:06:35 |
- URL |
- 青梗菜 #De6CjWPI
- [ 編集 ]
ランタナさん、こんにちは。
>芸術作品に自然に出会うということ
>それ自体が幻想だというわけです。
うん、幻想でもいいのです♪
でも、幻想だから否定、ってのは、またちょっと違う。
幻想と否定は、等号で結ばなくてもいいのです。
- 2021/02/14(日) 21:24:14 |
- URL |
- 青梗菜 #De6CjWPI
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